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実際に工事してるプロから見た防犯カメラの基本的な事【強度編】

実際に工事してるプロから見た防犯カメラの基本的な事【強度編】

こんにちわ FlexGearの阿部 茂です

せっかく高額な費用を投じて設置した防犯カメラ
映像を確認する前にカメラ自体を壊されてしまったり、粉塵や風雨で故障してしまっては、
何の為に取り付けたかわかりません。

今回は、一般的な防犯カメラの強度について紹介致します。

安物NG!防犯カメラは用途に合わせた強度選びを

昔から安物買いの銭失いとはいいますが、防犯カメラにも同じことが言えます。

全てそうとは言いませんが、
相場より安い商品はそれなりの品質である事が多いです。
また、安値を売りにした商品は、設置工事の際、工事単価も安くなる傾向がある為、
『ある程度コスト削減せざるを得ない』という話もよく聞きます。

悪い条件が重なって余計なトラブルを生んでしまったなんて事が無いよう、
セキュリティにお金を惜しまない方が良いでしょう。

耐衝撃性カメラ

防犯カメラにの弱点はカメラ自体を破壊される事です。
耐衝撃性カメラは、外装がアルミダイキャストやマグネシウム合金を使用しており、
レンズ部分を強化プラスチックやポリカーボネートで覆った物を指します。

バンダルドームバンダルプルーフカメラと言われる種類が耐衝撃性カメラに当たります。

Panasonic製 WV-SFV631L
Panasonic製 WV-SFV631L

画像は、Panasonic製のバンダルドームカメラ

また、屋内使用のBOX型カメラをハウジングと呼ばれる外装ユニットに格納する事で、
耐衝撃性や防塵・防雨カメラとして使用する事が出来ます。
ハウジングとBOX型カメラは簡単に分離出来るので
万が一ハウジングに破損が起きた場合、ハウジングだけ新しい物に交換すれば
中のカメラはそのまま使用する事が出来ます。

ダイワインダストリ製 HS-606L-05
ダイワインダストリ製 HS-606L-05

画像は、ダイワインダストリ製のハウジングユニット

ポリカーボネートの特徴
アクリルの30倍、ガラスの250倍以上の強度があります。
また、光の透過率・耐熱・難燃が高い樹脂素材です。

防塵・防雨カメラ

屋外利用を想定したカメラはほとんどが防塵・防雨性能を持っています。
文字通り粉塵や雨に対する性能になっており、
工場等の粉塵が多い場所雨に濡れる屋外での利用に適しています。

ハウジング一体型・バレット型と呼ばれるカメラは
耐衝撃製カメラの説明で記載したBOXカメラ用ハウジングと違い
カメラ単体で防塵・防水性能を持っています。

HIKVISION製 DS-2CD2622FWD
HIKVISION製 DS-2CD2622FWD

ドーム型で防水性能を持っているカメラもあります。

GeoVision製 GV-EDR1100
GeoVision製 GV-EDR1100

強度を知りたい時は、IPとIKの後ろの数字をチェック

防犯カメラの仕様表には強度を表す項目として、
IPやIKと記載している耐衝撃・防水に関する欄があります。

防塵・防水性能を示すIPって?

IP規格は携帯電話やデジカメの性能表によく記載されてるので、
どこかでご覧になっている方もいるでしょう。

一般的にはIPコードと呼ばれるこの規格は、IEC(国際電気標準会議)で策定された
IEC60529を元にJIS(日本工業規格)によってローカライズされた物を指します。

正式名称を『電気機械器具の外郭による保護等級』といいJIS C 0920 として規定されています。

ipx_caption_R
IPに続く二桁の数字のうち、一つ目の数字を第一特性数字として防塵性能を示す保護等級を、
二つ目の数字を第二特性数字として防水性能を示す保護等級を表しています。

保護等級 要約
0級 無保護 特性数字を表記する必要が無い場合、省略文字としてXの入る
1級 直径50mm以上の物体(こぶしを想定)が危険箇所に侵入しない
2級 直径12.5 mm以上の物体(指を想定)が危険箇所に侵入しない
3級 直径2.5 mm以上の物体(工具を想定)が危険箇所に侵入しない
4級 直径1mm以上の物体(針金を想定)が危険箇所に侵入しない
5級 防塵型 電気機器の所定の動作及び安全性を阻害する量のじんあいが侵入しない
6級 耐塵型 じんあいが侵入しない

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保護等級 要約
0級 無保護
1級 鉛直に落下する水滴に対して有害な影響がない
2級 15度以内で傾斜しても鉛直に落下する水滴に対して有害な影響がない
3級 60度以内で傾斜しても鉛直に落下する水滴に対して有害な影響がない
4級 あらゆる方向からの水の飛まつに対して有害な影響がない
5級 あらゆる方向からのノズルによる噴流水に対して有害な影響がない
6級 あらゆる方向からのノズルによる強力な噴流水に対して有害な影響がない
7級 一時的に水に沈めても有害な影響が生じる水の侵入がおきない
8級 継続的に水に沈めても有害な影響が生じる水の侵入がおきない

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特殊な表記として、 IPX5/IPX7と二種類のIPコードが表示される場合があります。

意味は、あらゆる方向からの噴流水に耐え(IPX5)
一時的な水没に耐える事が出来る(IPX7)となります。

なぜ、こういった表記になるのでしょう?

これは、IPコード7、8が潜水に関する防水性能を表しており、
強い水圧による噴流水への防水性能とは別物と考えられているからです。
単純に数字が大きいから防水性能が高いと考えカメラを選ぶのではなく、
想定した環境にあった保護等級を選ぶ必要があります。

水中運用を考慮しない場合、IP66準拠が最高水準の防塵・防水性能を持った防犯カメラになります。

耐衝撃性能を示すIKって?

こちらは、IEC62262で規定されている電気機器筐体の耐衝撃性能を
表す保護等級になります。

IKの後ろに続く数値が大きくなるほど、大きな衝撃に耐える事が出来、
落下試験やハンマーによる打撃で衝撃に対する強さを測定します。
IK-caption_R
IKに続く二桁の数字が、耐衝撃性能を示す保護等級を表しています。

耐衝撃等級 要約
0級 無保護
1級 0.14J
2級 0.2J
3級 0.35J
4級 0.5J
5級 0.7J
6級 1J 40cmの高さから落下してくる250gの衝撃に耐える
7級 2J 40cmの高さから落下してくる500gの衝撃に耐える
8級 5J 30cmの高さから落下してくる1.7Kgの衝撃に耐える
9級 10J 20cmの高さから落下してくる5Kgの衝撃に耐える
10級 20J 40cmの高さから落下してくる5Kgの衝撃に耐える

※Jはジュール

IK-10準拠の防犯カメラが耐衝撃性能では最高クラスになりますが、
値段もそれだけ上がりますので、
予算が厳しい場合は、防犯設計上重要なポイントのみ
耐衝撃性カメラにして、他を通常カメラで設計するもいいでしょう。

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